スイスから日本の小児はりを学びに…

日本の小児はりを学びたい!スイスの助産師さん

スイスの助産師さんが“日本の小児はりを学びたい”という目的で来日されるため、彼女に小児はりをレクチャーしてほしい…と、そんなご依頼を小児はり学会・会長の井上悦子先生からいただきました。

井上先生とのご縁は、去年(2023年)の日本伝統鍼灸学会(広島大会)登壇の際、座長を担当していただいたことから始まります。
(『「鍼灸師だからこそできるママサポート」を発表』の記事を参照のこと)

『日本の小児はりを学びたい!』という想いで、スイスからはるばる日本に来られる助産師さんの名はChantal(シャンタル)先生。聞けば、スイスにて中医学を学んでいるとのこと。

当日の研修内容は…

自院(足立鍼灸治療院)にて半日間の研修。その内容は、東洋医学における小児科理論・小児はりの治療機序(術理)と実技指導を行いました。

実際に小児用の鍼道具のいくつかを手に取って、通訳の先生や井上先生相手に実技練習しました。シャンタル先生は助産師さんですので、おそらくは新生児や乳児といった生後間もない頃のお子さんを診る機会が多いだろうと、その状況に適した技術指導を心掛けました。

小児はり実技指導
写真:シャンタル先生が手にしているのは調氣鍼。手足や背中にもしますが、頭髪にするのもよく効きます。

シャンタル先生の熱心さもあって、なかなか濃い内容の小児はり講座になったと思います。

Chantal先生の感想

通訳のH先生を介して、次のような感想メールをいただきました。

本日はお忙しい中、貴重なご講義を誠にありがとうございました。
Chantalさんは本当に喜んでいらっしゃいました。
理論と実技、丁寧なご指導、と本当に勉強になった。と帰りの電車の中でおっしゃておりました。ぜひ、スイスに帰っても忘れないように、継続して先生から教わったことを実践していきたいとの事です。合間にお茶の時間も設けていただき、和やかな雰囲気で質問や雑談もできましたこと、非常に有益な一日となったようです。奥様にも細やかなお気遣いを賜り、感謝いたします。
通訳という立場ではありましたが、私自身も沢山の学びがありました。

また紹介してくれた井上先生からも嬉しいご連絡をいただきました。

昨日はChantalさんに長時間の講義と実技指導を有難うございました。
彼女は先生の実技に感銘を受けたようで、さっそく鍼道具を購入することになりました。私は先生の治療室で、実技の患者役として治療を受けたおかげで、疲れがすっかり取れました。
足立先生の講義と実技指導は深く、それでいてとてもわかりやすく、感銘を受けました。有難うございました。心より感謝申し上げます。

スイスでも日本の小児はりが認められ、広まると嬉しいですね。

井上悦子先生とChantal先生と足立繁久
写真:右から小児はり学会会長の井上悦子先生、Chantal先生、足立夫妻。

講座の終了後は皆さんで記念撮影。シャンタル先生のスイスでの小児はり実践とご活躍を約束してお別れとなりました。

私が思っている以上に、海外の人たちは日本の鍼灸に熱い視線を送っているようです。そして、彼ら彼女らの学ぶ意欲・情熱は注目すべきものがあります。
日本鍼灸とは?を言葉と技術をもって伝えることができる…これは日本鍼灸師として必要な素養だと思います。

院長 足立繁久

  • Pocket
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す




Menu

HOME

TOP