10月19日(第3日曜日)は、全日本鍼灸マッサージ協会さんのお招きで、当会の東京メンバー藤川先生が登壇。【がん治療における鍼灸アプローチ】の講義を行いました。私(足立)も応援に上京し、現場に駆けつけました。

写真:がん患者として自身の体験を踏まえ、鍼灸師ができるアプローチを講義する
藤川先生は今回が講師デビュー。出だしはすこし緊張した様子でしたが、すぐにペースをつかみ、活き活きと自身の体験を踏まえた上での癌の闘病生活の様子、患者さん心理に沿った、心身へのケアの要点・秘訣を講義していました。
また、化学療法の副作用、とくに今回は胃腸障害にフォーカスを当てて、実技も行いました。腹診を中心に、脈診・背候診、そして代表的な治療穴を紹介、指導。参加された方々も熱心に受講されていました。
写真:腹診を行う際の繊細な手掌の使い方をレクチャーする佐藤陽介先生(当会・東京支部所属)
写真:脈をとり、問診の要点を指導する藤川先生
写真:背候診における注意点を指導する藤川先生
実技風景を拝見して、参加された皆さんの熱心さ、細やかな配慮なども印象的でした。患者さん役への気配り、丁寧な手遣い・指遣いなどなど…です。
臨床現場ではない実技練習のときには、その人の心の隙がよく現れます。患者さんへの配慮が抜け落ち、毛布の掛け方(ひどいときは毛布も掛けない)、間のとり方、切診の際の手掌の使い方など……丁寧・繊細さが失われていくものです。
流儀・流派に関係なく、真摯に患者さんに向き合っている臨床家の姿がみえて、大いに共感を覚えた時間でした。皆さま、ありがとうございました。
講師の藤川先生にとっても大いに手応えを感じた経験となったことでしょう。この場を借りて、本講義に尽力くださった星名先生、サポートメンバー、そして全国鍼灸マッサージ協会さんに感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
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