『幼幼集成』に記される虎口三関脈診のキホン
本記事では『幼幼集成』の三関部位歌の節を紹介します。病症の順逆・難易を見定めることは、医療においては優先順位の高い判断です。しかし、問診ができない、脈診(寸口脈診)もままならない乳幼児では、その判断が(当時の医学では)非常に難しいのです。
そこで虎口三関脈診によって、小児病態の順逆・治療の難易を判断していたようです。本節の内容は虎口三関脈診の基本的なことでもあります。本文を読んでいきましょう。
※画像は『鼎鍥幼幼集成』国書データベースより引用させていただきました。
※以下に書き下し文、次いで足立のコメントと原文を紹介。
※現代文に訳さないのは経文の本意を損なう可能性があるためです。口語訳は各自の世界観でお願いします。
『幼幼集成』 三関部位歌
書き下し文 『幼幼集成』 三関部位歌
三関部位の歌
部位、未だ以て軽重安危すべからず、古より三関の説あり、姑(しばらく)は之を存するのみ。
初め風関に起きれば証は未だ央(なかば)ならず。
氣関に紋(脈紋)現れれば急ぎ須らく防ぐべし。
乍ち命位に臨めば、誠に危急なり。
射甲通関なれば病勢は彰なり。
○紋(脈紋)が風関に見るは、病邪は初めて入るの象と為す。証は尚(なお)軽微なり、体も亦(また)未だ困ぜず、之を治するに誠に易なり
○紋(脈紋)が氣関に現れるは、邪氣正に盛ん、病は已に沈重す、之を治するに宜しく速やかにすべし。
○倘(もし)三関通度して紋(脈紋が)命関に出るときは則ち邪氣は彌漫し、経絡を充塞し、至重の候を為す。
設(もし)透関射甲なれば、則ち邪氣を容れる所無く、高きにして降ること能わず、亢龍有悔の象を為す。之を治する者、切に宜しく心に留むべし、慎みて軽視すること毋(なか)れ。
虎口三関脈診で病の順逆を判断する
本節の内容は、三関(風関・氣関・命関)にみられる脈紋によって、病証の逆順・治療の難易・予後の軽重がわかるとあります。の脈診法には、他の小児科医書にはない工夫が記されています。
虎口三関脈診の基本的なことでもあり、内容としてはそれほど難しいものではありません。
鍼道五経会 足立繁久
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… ≫≫ 面部形色賦 ≫ 弁色分註 ……
原文 『幼幼集成』三関部位歌
■原文 『幼幼集成』三關部位歌
三關部位歌
(部位未可以輕重安危、由古有三關之説、姑存之耳)
初起風關證未央、氣關紋現急須防、乍臨命位誠危急、射甲通關病勢彰
(紋見風關、爲病邪初入之象、證尚輕微、體亦未困、治之誠易 ○ 紋現氣關邪氣正盛病已沉重治之宜速 ○倘三關通度紋出命關則邪氣彌漫充塞經絡爲至重之候、設透關射甲、則邪氣無所容、高而不能降爲亢龍有悔之象、治之者切宜留心、慎毋輕視。

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