「胎毒治療から生命観をさぐる ー日本医学文献・鍼灸編ー」を『中医臨床』に寄稿

「胎毒治療から生命観をさぐる」シリーズもいよいよ大詰め!

『中医臨床』9月号(178号)に寄稿しました。

写真:「胎毒治療から生命観をさぐる-日本鍼灸治療編-」

日本医学には胎毒治療の技術と理論が豊かに伝えられています。現代の鍼灸界でも有名な杉山流・夢分流をはじめ、吉田流・匹地流・夢分流(無分流)・扁鵲新流・意三流・菅沼流…にも胎毒治療が伝えられています。

さらには鍼灸学校でも学ぶ「小児斜差の灸」も胎毒に関わる灸法なのです。


写真:東洋学術出版社さんの中医臨床178号

日本鍼灸は“やさしい”だけじゃない?

日本鍼灸の特徴の一つに“やさしい鍼”・“やさしいお灸”が挙げられます。「和鍼」と呼ばれる所以のひとつですね。その特徴が最もあらわれるのが「小児はり」です。

そして「小児はり」はただ軽微でソフトな皮膚刺激だけがその眼目なのではありません。自律神経を調えるだけがその術理ではありません。
小児鍼灸には、れっきとした小児科生理学と病理学があるのです。そのような学を根拠に私たち鍼灸師は腕をふるうのです。

ということで、小児鍼灸と小児科伝統医学をよく理解するきっかけになればと思い、論考記事を書いています。
興味のある方は『中医臨床』(178号 vol.45-No.3)をお買い求めください。

そして当会メンバーも恒例の【弁証論治トレーニング】に投稿してくれています。

弁証論治の大切さ・考えることの意味

弁証論治を「机上の空論」というなかれ。
真摯に鍼灸治療を行う者であれば、弁証論治は日々診療の中で脳内で常に行っているもの。脳内でスピーディに高速処理する弁証論治のトレーニングも重要ですが、時間をかけて言語化しながらじっくり考察するという作業もまた重要です。この作業によって、脳内弁証論治の精度を高めることにつながるのです。

鍼道五経会 足立繁久

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