2022年のゴケイメシをふり返る

当会では勉強で脳に汗をかいた後、打ち上げにて食された美味なるものの数々をゴケイメシと称し、宴を楽しんでおります。ということで、2022年のゴケイメシをふり返ってみましょう。

春の訪れ当帰鍋(2022.04)

知り合いの鍼灸師の先生から当帰をいただきました。
『この当帰、如何にせん…』と思っていたところ…「そうだ!ゴケイメシとしていただこう!」ということで、とりあえずは煎じる(=鍋物)としていただきました。

当帰に合いそうな具材は…と皆で思案したところ、アッサリ系&当帰風味に負けない具材…ということに決定。
とりあえず皆で近くのスーパーに買い出し、具材調達です。以下は出汁取りの写真。

 
写真左:立派な当帰根 写真右:まずは昆布と当帰を煎じ出汁をとります

・出汁には昆布と当帰根(一株)そして生姜
・具材は鶏肉(骨付き)と野菜、クロダイと太刀魚の、トリウオ当帰鍋でした。
・味付けは塩だけです。


写真:当帰と鶏肉と太刀魚のトリウオ当帰鍋

煎じ中(出汁取り中)は当帰臭が強かったですが、具材を入れる頃にはまずまず落ち着いてきて、終始美味しくいただきました。
もし当帰の個性が強すぎた場合は中華味にしようと思っていましたが、それも必要なく。
〆のラーメンを用意していたのですが、満腹で麺にたどり着けず…、お鍋だけで実に満足のいく仕上がりでした。

また、煎じ詰めた当帰根(ひげ根の部分)は甘くてほくほく、サツマイモのような食感と甘味が印象的でした(下写真)。

写真:当帰ひげ根は煮詰めるとホクホクの食感となり甘味が引き出される

暑気払いはスッポン鍋(2022.07)

鍼道五経会の定番メニューとなりつつあるのがスッポン鍋。
スッポン漁・泥抜き・さばき方・料理法までイチから濱口先生に教えていただきました。それが2019年9月のこと。以来、毎年スッポン鍋を当会会員にふるまっております。もちろんこの夏もスッポン鍋にて納涼会決行!


写真:スッポンの師匠、濱口先生をお招きしてスッポン鍋パ

昨年の納涼会ではスッポンをイタリアン風のトマトベースでいただいたので(コチラ)
今年はシンプルにスッポン出汁をベースに味を作ります。

写真:鼈(スッポン)の甲羅と肉を煮込む。鼈白湯とも呼ぶべき色合い。

今年のスッポン鍋のレシピは以下のとおり。

材料:スッポン(5-6人分)、昆布・干しシイタケ、生姜・大蒜・酒
出汁には昆布と干しシイタケ(戻し汁)を使う(だいたい4:1か5:1?)
これにスッポンの甲羅・肉を入れ、さらに生姜・大蒜・酒を加え煮込む。
ある程度煮込んで、コラーゲン部分を溶かしこみます。
さらに沸騰させて内臓部分(肝臓・心臓・卵・子袋または精巣・陰茎…など)を投入して加熱します。
全体的に十分出汁が出れば、塩と醤油で味を調えてスープに仕上げる。
塩は少しばかりガツンを効かせる方が良い感じ。

と、ここまでが前半の「スッポン・スープ(鼈白湯)」レシピ。
主にスッポン肉とスープを楽しみます。

後半はここに野菜を大量投入します。(下写真)
野菜には白菜・キノコ類・牛蒡・豆腐とお鍋に定番のメンバーです。牛蒡を加えたのはスッポン肉が獣肉に近い濃い血の気を持つからです。これもなかなかのお味。
ちなみに干しシイタケはみじん切りして、さらに〆の雑炊(下写真)に使うのもグーです。

 
左写真:鼈白湯を楽しんだ後は野菜を豪快にぶち込む!
右写真:〆の王様、スッポン雑炊

前回のイタリア風「スッポンとタコのトマト煮込み」からの…スッポン出汁リゾットも好評でしたが、今回の鼈白湯のなかなかのものでした。

夏真っ盛り!サザエメシ!(2022.08)

サザエの旬は初夏~夏だそうです!
ということで、サザエレシピを開拓すべく栄螺ゴケイメシをしました。


写真:まずは定番!サザエのツボ焼き

七輪にサザエON!日本酒と醤油を垂らして…
炭火であぶって沸騰したら、ジュジュ~~~!と煙と共に酒・醤油の香り立つ!!
日本酒に満たされたコップ片手に焼き上がりを待つ。
醤油味のサザエの身、ホロ苦い肝、そして冷えた日本酒…まさに至福!

そして今回の開拓対象となったレシピはサザエご飯です。


写真:土鍋でサザエご飯・・・を炊く前(昆布・サザエの身および出汁・酒・醤油など)

炊きあがりはこの通り↓↓↓

写真:土鍋で炊きあがったサザエご飯

サザエの旨味がほのかにきいていて実に磯の香り贅沢なご飯でした。

東京ゴケイメシはデリバリー・スッポン鍋(2022.10)

コロナ禍の影響で東京講座では鍋もの系の打ち上げはすっかりご無沙汰でした。しかし、この回はスペシャル・ゲスト松田博公先生をお招きした特別回。
以前から松田先生とは折にふれスッポン漁の話をしていたので、ぜひ実際にご賞味いただきたい!との企画でした。

 
左写真:今夏捕獲した中で最も大きいスッポン
右写真:捌いたスッポン肉と甲羅などを火に通して味付けを済ませて冷凍保存します

今回は特別講義でもあるので、事前にスッポンを調理して冷凍にして東京に持っていきます。
講義後の打ち上げにスッポン鍋を披露!

写真:レシピは上記の通り2022ver.の味付け。前回(2020年)のスッポン鍋よりも好評でした


写真:松田先生と当会代表 足立、なにやら真剣な面持ちですが、実際は和気藹々とした楽しいひと時でした

 

松田先生からはスッポン鍋のご感想として、
「スッポンは、タンパクで鳥よりも野趣があり、この味は病みつきになります。これをいつもご相伴に預かる足立さんのお仲間はしあわせだなー。」との嬉しいお言葉をいただいています。

晩秋はカモと当帰とキノコ鍋(2022.10)

当院の冷蔵庫に眠るカモと当帰を揃っていただこうという企画。
当帰が鍋料理に合うことは4月のゴケイメシ(トリウオ当帰鍋)で実証済み。どうせなら當歸と野生鴨を丸ごといただいて元気になろうじゃないか!ということで、カモ当帰鍋です。

 
左写真:解凍したカモ一羽(購入先は楽天さん)
右写真:すでに羽、内臓は取り除いてくれているので解体もラク

昨年もこの天然カモで炭火焼きと鍋の両方でいただいたのですが、焼きにするには炭火加減が難しく、素人には鍋料理が断然おススメ。


写真:カモと当帰、それに秋の味覚・キノコを併せての鴨当帰茸鍋

近くのスーパーにて普段見かけないキノコ群を購入。いつかキノコ狩りにも行ってみたいものだ…。


写真:グツグツ煮える鴨当帰キノコ鍋

お出汁に当帰の風味と色が出て、それがキノコの色合いと映えるのです。味付けは塩ベースのトリウオ当帰鍋と違って醤油ベース…だったかな(かなりお酒が進んだのでしょうか。記憶に自信が…)

 冬の牡蠣を生・蒸・麺にて堪能す

12月ラスト回は牡蠣パーリーでした。
まずは定番の生牡蠣にて、磯の香りとプルンとした食感、そして濃厚な旨味を味わいます。

 
左写真:いただきますの前にまずは仕込み
右写真:久しぶりの生牡蠣では殻を開けるのに四苦八苦

生ガキは『当たるのが怖いから』と敬遠する人もいますが、その旨さを知っている人ならやっぱり食べたくなるもの。
ちなみに『もし当たったらお灸で治せばいいじゃない』と思う人もいるかもしれませんが、経験者としては真夜中のトイレに引きこもった環境下、かつ寝不足と酒酔いと脱水寸前状態で自身に灸治を施すのは、かなりの鍼灸医としての矜持と実験意欲を要すると思う。


写真:牡蠣のカンカン焼き(酒蒸し)with タラ白子

生牡蠣の後は蒸し牡蠣です。これもまた牡蠣の旨味がギュッと詰まっていて旨い!冷酒に合う!
まぁ酒が進む進む…。年忘れ牡蠣パにふさわしい逸品でした。しかし、この酒の進み具合が最後のオチに繋がる布石となるのでした。


写真:〆に牡蠣出汁ラーメン、三つ葉を添えて…

牡蠣の酒蒸しの後は、定番の「牡蠣出汁ラーメン」です。ラーメン用の出汁を確保するために、カンカンには日本酒の720ml瓶を丸々使用します(上写真)。
加熱して1/3斗缶に残った出汁は、いい具合にアルコールが飛んで牡蠣の旨味だけが残ります。あとはその濃さに応じて湯で延ばし、さら塩か醤油をほんの少し加えて味を調えるだけで極上のスープになるのです。
そこにゆでた中華麺を合わせて、牡蠣出汁ラーメン一丁上がり!!のはずだったのですが…

酔いの回った我々は麵をゆでず、出汁も調整もそこそこに、1/3斗缶に麺をぶち込むという暴挙に…(上写真)。
写真でみると一見ワイルドな感じでこれもこれで絵になるようですが、、、問題は味!
最大の敗因は麺の下茹でをしなかったこと。
このせいで糊化が起こったのでしょうか、もうドロドロ感が出て、以前に食し感動した牡蠣出汁ラーメンとは全く異なる品に。いうなれば牡蠣出汁カルボナーラ(無色)といったところでしょうか。なので、不味くはない、不味くはないが…忘れられない味だね~と、結局は笑いのネタになりながら完食したのでした(笑)
次回は、ちゃんと美味しい手順を経ていただきたいと思います。

牡蠣は当会の人気食材の一つなので、来年のゴケイメシに登場すること必至でしょう。

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