鍼道五経会の講座風景「鍼灸婦人科」11月の巻

11月の講座【生老病死を学ぶ】の様子をレポートします。
最近は食レポの様相が強くなってきましたが、今回のテーマは「つわり」と「牡蠣」です。

鍼灸婦人科で学ぶ「つわり」に対する鍼灸


「つわり」といえば嘔気・嘔吐といった症状を真っ先に思い浮かべることでしょう。
最近は「唾液が溢れるように出る」「唾液が止らない」「唾液のせいで吐き気・嘔吐」といった「唾液つわり・よだれつわり」といった症状も増えています。

結論から言いますと、このようなつわり症状に鍼灸は有効です。
しかし「吐き気・嘔吐を抑えるツボ」「唾液分泌を抑制するツボや刺鍼法」を覚えるのが当会の勉強ではありません。

「なぜつわりが起こるのか?」
妊娠するとつわりは起こる。しかしその理由は明らかにはなっていません。ホルモンの変化によるものとした説はありますが、詳細なつわり機序はまだ明らかではありません。
しかし鍼灸師にとって重要なのは近代医学的なつわりの原因ではありません。

「伝統医学的にみてつわりの理由・機序」の方が重要です。伝統医学が主、近代医学が従です。鍼灸によって自在にホルモンの調整ができるなら、ホルモンが関与するつわり機序を勉強すると良いでしょう。しかし鍼灸はそのような治法ではありません。特に東洋医学・伝統医学的なアプローチを主とする鍼灸師にとっては、この方面での生理と病理を理解することが治療できる最低条件です。

当会では伝統医学における「妊娠の機序」から「つわりの機序」そして「つわりの治法」まで学びます。
まわりくどい講義に思われるでしょうが、このような学習スタイルは、現場での応用力や対応力を向上させます。
伝統医学ではれっきとした産科婦人科があり、随唐代の医学書(例えば、『諸病源候論』『千金要方』『外臺秘要方』)といった書には、産科婦人科の病理と処方が記されています。
『鍼灸には中国●千年の歴史が…云々』という鍼灸師さんにとっては当然知っておくべき知識でしょう。

なぜ悪阻を“つわり”と読む?

とはいえ、今回は趣向を変えて『大同類聚方』から講義を始めてみました。
『大同類聚方』は“現伝するものは偽書”であるという説はありますが、いったんそれは置いておいて奈良時代(大同3年 808年)にてそれまでの日本に伝わる薬方(処方)をまとめ上げた医学書です。
ちなみに同時代の日本の医学書に『医心方』(984年 丹波康頼 著)があります。『医心方』は“現存する”日本最古の医書として知られており、当時の中国医学の粋を集めた医学書として名高いです。

さてこの『大同類聚方』にも産科婦人科の病症と処方に関する記載があり、当然ながら“つわり”に関する情報もあります。『大同類聚方』では病症名を「都波利也美(つはりやみ)」と記されています。分かりやすく書き直すと「つわり病み」ですね。
講義では早足ではありますが、『大同類聚方』から『金匱要略』の婦人妊娠病、そして痰飲咳嗽病の処方について紹介し、妊娠悪阻の病位・病邪、そしてその祛邪法について紹介しました。

ツイッターを使った勉強会

また講義の合間には主要メンバーが、小講義を熱演。各自が東医関係のツイッターから『おっ!?コレは…』と惹かれるつぶやき、勉強になる話題をピックアップして、それに関する各自の考察を発表する…と、そのような小講義を行いました。


『大塚敬節bot』さんからのツイートを当帰四逆加呉茱萸生姜湯・当帰芍薬散・芎帰膠艾湯・葛根湯の共通点についてレクチャーしたのは南川峻英先生(鍼灸聚英堂 院長


川合真也先生(鍼灸整骨院かわい 院長)は『澤田健bot』さんのツイートを引用し、鍼灸治療と姿勢と服装をはじめとする生活スタイルについて発表


森裕子先生(結(むすび)鍼灸院 院長)は『漢方bot』さんのツイートから、感謝の心持ちと生き方と精神について


阿野美也子先生(大阪漢方振興財団 鍼灸師)は『大塚敬節bot』を引用しつつ『傷寒論』太陽病中編の誤治、特に誤吐後についての病伝を発表しました。

今回の食レポは「牡蠣のカンカン焼き」

そしておなじみ番外編の紹介です。今回のお楽しみ宴のメインは「牡蠣祭り」です。
牡蠣のカンカン焼きは、その名の通り牡蠣をどっさりカンカン(フタ付き缶)に入れ、酒をドバッと入れて、加熱するだけの簡単かつ豪快な料理です。

牡蠣が蒸しあがるまでの肴として「南川先生の刺身4種盛り」アオリイカの盛り付けにこだわったとのこと。

まずはこれで開宴&乾杯です!
蒸し加減が良い頃合いになったところでオープンTheカバー!


素晴らしい香りと湯気と共に大量の牡蠣がお目見え!


牡蠣を取り出していくと、缶の半分くらい酒が残っています。「酒を入れ過ぎなんじゃないの?」
いえいえ、これは〆に味わう大事なスープなのです。

といっても、〆るにはまだ早い。もう一品焼きましょう。

ホイル焼きの完成を待つ川合先生と南川先生。

阿野先生の仕切りと味付けによって完成したのは・・・

ドーン!!!
「タラ白子のホイル焼き、焦がし醤油仕立て」です。
ますます日本酒がすすみますな~。

さて、そろそろ〆の準備と行きましょう。
先ほどの牡蠣の酒蒸しの残りをベースに日本酒を加え、醤油少々で味を調えます。

完成した出汁に茹で上げた麺を入れて・・・

牡蠣出汁拉麺の出来上がり!


牡蠣出汁拉麺を食す南川先生。
こうして鍼道五経会の宴は続くのでした…。

こんな勉強会(打ち上げ)に共感を覚え、興味を感じる方はコチラからご連絡ください。

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