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鍼灸婦人科は妊婦さん編に!
講座「生老病死を学ぶ」は小児科から始まり、鍼灸婦人科のマタニティ鍼灸編に入ります。
これまでは女性の体質を理解するために、多種多様な方向から周期について勉強しました。
周期・リズムを学ぶことで、月経を基軸に女性の体質を理解します。
その延長上に「なぜ妊娠するのか?(なぜ妊娠しないのか?)」という不妊鍼灸にとっても要となる問題についても理解を深めました。
と、ここまでは鍼灸婦人科第2期のはなし。
写真:鍼灸婦人科 第2期の講座風景
さて、第3期では妊婦さんの体質と病気について、いわゆるマタニティ鍼灸編になります。
マタニティ鍼灸と称した妊婦さんへの鍼灸治療は近年、盛んになっています。
妊婦さんが鍼灸院に訪れる理由として「つわりケア」や「逆子改善」または「安産のために」、その他のマイナートラブル改善のため…などが挙げられます。
不安や疑問を抱えたまま妊婦さんに鍼してませんか?
マタニティ鍼灸がメジャーになってきたとはいえ、『鍼灸学校では産婦人科についてしっかりと勉強していないんだけど…』という方もいるのではないでしょうか?
真面目な方であれば、より患者さんのためを思い、臨床の事で悩むことも多々あるのではないでしょうか?
鍼灸師が抱えるマタニティ鍼灸の不安といえば以下のようなものがあります。
妊婦さんに禁鍼穴ってあるの?
つわりが鍼灸で本当に治るの?
妊娠初期の方に肩こりや腰痛の治療ってできるの?
妊娠後期の方にはどんな姿勢で鍼を受けてもらえばいいの?
お産や育児に不安を抱える妊婦さんにどんな言葉をかけていいの?
妊娠中の鍼やお灸って本当に効果があるの?
お腹の赤ちゃん(胎児)に影響はないの?
・・・etc.
細かい疑問点を挙げれば、まだまだたくさんあることでしょう。
鍼灸師が学ぶべき産婦人科の知識
産婦人科の知識というのは言うまでもなく「東洋医学の産婦人科」です。
東洋医学的にみて「月経はなぜ起こるのか?」「なぜ妊娠するのか?」
これらのことが説明できないと「月経前後で体質がどのように変化しているのか?」「妊娠することで体質がどう変わるのか?」「妊娠初期と後期では体質的にどう違う?」…等々がイメージできません。
これらの体質の動きや変化がイメージできないということは、「つわり」をはじめとする様々なマイナートラブル・妊娠期の病症が理解できないのと同じなのです。
ということは、妊婦さんへの鍼灸に不安を覚えるのも不可避のことなのですね。
イラストは鍼灸婦人科で学ぶ「妊娠の東医学的機序」資料一部
つわりはなぜ起こる?
当会では小児科であれ産婦人科であれ、このように勉強しています。
つわりを例に挙げましょう。
『つわりはどのように鍼灸で治療したら良いのか?』の答えを得るには、「なぜ、つわりは起こるのか?」を考えることです。
「つわりは妊娠期のホルモンバランスの関係で…」という答えは求めていません。
あくまでも東洋医学的に説明できないといけません。なぜなら鍼灸で東洋医学にアプローチするためだからです。
ちなみに「つわり」とひと口に言っても、様々なタイプのつわりがあります。
「吐きつわり」「食べつわり」「よだれつわり」を始め、ネットでは「眠りつわり」なんてのもありますね。
それぞれのつわりタイプで原因となる体質は異なります。それもまた東洋医学的に説明できないといけません。
しかし、その要点を理解することができれば、東洋医学的な鍼灸で治療することは十分に可能です。
加えて先人の名医たちが、つわり(妊娠悪阻)に対してどのように診断して、どのような治療をしていたのか?を学ぶことで、より実践的に「つわり」をはじめとする妊婦さんの体質や病症を理解することができます。
また、私(足立)がもつ実際の妊婦さんの治療経験を踏まえて、各病症に対する症例考察も行います。
私の治療院にも「つわり」から「逆子」、その他のマイナートラブルに関する治療で来院される妊婦さんは多いです。
写真:つわり・吐き気で苦しむ妊婦さんイメージ
とりわけ妊婦さんを苦しめるのが「よだれつわり(唾液つわり)」です。
そのような症状に対して東洋医学的な鍼灸で治療し、その効果もでています。(例えば「よだれつわりの治療カルテ」を参照のこと)
「つわり」をはじめ、妊娠期の体調不良に対して、現代医学でできることはそう多くはありません。強いて挙げるなら「点滴」をして「入院」することでしょうか。
もちろん、これも重要なケアではあります。
しかし点滴や入院に至る前に、まだまだ妊婦さんに寄り添い、治療できる余地が東洋医学にはあるのです。それを一緒に勉強していきませんか?
鍼灸婦人科・第3期では、まずは妊娠初期から学び、妊娠中期・後期…そして産後の女性の体質と病症、それらの治療について、あくまでも東洋医学の方面から学びを深めます。
妊婦さんへの鍼灸、産後の女性の鍼灸を向上させたい…と、そう思う方と一緒に勉強したいと思っております。
参加希望される方へ
【日 時】:毎月 第4日曜日に定例開催します。
※祝日や学会などで日程を変更する可能性があります。
※コロナ対策による自粛・非常事態宣言によってオンラインに切り替えることがあります。
【時 間】:10:30~17:00
【会 場】:足立鍼灸治療院・・・南海高野線・千代田駅から徒歩7-8分。※アクセスはコチラを参考にしてください。
【参加費】:初めての方は4,000円
【持ち物】:白衣、スリッパ、筆記道具
【講 師】足立繁久
次の世代の生み育てる女性に鍼灸師ができること(小児科編)(妊婦さん編)(育児ママ編)
このような想いで小児科、婦人科を日々実践しています。
【定 員】10名
【申込先】:以下のメールフォームからお申込みください。
※記入されたメールアドレスにメールが届かないケースが多発しています。複数のアドレス、もしくはTel情報を記入してください。
受講した臨床家の先生方の感想
今、当会の生老病死では婦人科・第2期を学んでおります。
私は、自院で特に女性の方を治療させていただいております。
(東洋医学の)婦人科を学ぶと学ばないでは、全く臨床での鍼のやり方が違います。
女性の体は解ってるはずなのに、東洋医学での考えを改めて学ぶことで、
毎回驚きと感動で刺激多き講義を受けさせていただいております。
講義を受けた次の日から脈の触り方、鍼のやり方がとても変わりますので、臨床がかなりスムーズになります。知ること・学ぶことはとてもエネルギーが必要なことだと思います。
私も毎回、講義後は、エネルギーを使いきり脱力感もあります。
しかし当会では、「自分で考える力」をしっかり作れる場だと私は思っており、必ず臨床に結びつき役立つ力になります。
臨床では、鍼灸師対患者さまです。即答即判断が必須になります。
その力をつけるには「1日にしてならず」で日々の積み重ねになりますが当会は、力をつけれる場だと思います。もし、少しでもご興味がございましたら、1日体験を受けに来てみてください。
先生方、皆様とお待ちいたしております。結(むすび)鍼灸院 院長 森 裕子先生
「生老病死を学ぶ」を受講して、小児から老人までの特性を学び患者さんの体質以外に、それぞれの世代の特性を考慮した治療をするようになり治療方針を早く立てれるようになりました。
現在は婦人科を学んでいますが、女性の身体のバイオリズムに合わせた五臓の働き、それにより起こる気血水の動きを捉えることによって女性特有の疾患の病理が理解しやすくなり臨床でも非常に役に立っています。
このように女性の月経や妊娠、人の生死について東洋医学的に深く考察していくことは、答えがすぐ見つかるものばかりでなく、時には難しくありますが、今やっと考え続けることを楽しめるようになりました。
この講座を通して東洋医学の世界観の理解が深まるのはもちろんですが、自分自身の成長も感じることができるようになると思います。大阪漢方振興財団 鍼灸師 阿野 美也子先生