伝統医学の一貫性と多様性を学ぶことで道理に至る
2023/07/28 | category:脾胃論
『脾胃論』における清暑益気湯 前記事『清暑益気湯について 『内外傷弁惑論』暑傷胃氣論より』では清暑益気湯について、その構成生薬と方意について紹介しました。 本記事では『脾胃論』の長夏湿熱胃困尤甚用清暑益気湯論から、清暑益気湯・適応症の病態(以下、清暑益気湯...
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2023/07/28 | category:内外傷弁惑論
清暑益気湯について 酷暑・猛暑が続きます。昨今は熱中症や脱水症状の注意喚起が主となり、“夏バテ”という言葉も遠い昔の言葉のように感じます。 この昔の言葉(?)夏バテに処方される定番といえば“清暑益気湯”ではないでしょうか。 清暑益気湯は李東垣が考案し...
2023/05/15 | category:王好古
天元図・地元図ふたたび… 王好古(王海蔵)の鍼法を簡略紹介するシリーズ・その5である。今回紹介する「天元図」はその3の「天元図・地元図」の補足のようである。しかし私の力量では十分に詳解できないので、簡略な紹介に留めさせていただく。 ※『医学綱目』京...
2023/05/14 | category:王好古
『中医臨床』(171号)に「海蔵抜原法」に関する論考を紹介したが、その際にメモとして書き出した『此事難知』のいくつかの章を当サイトの記事に紹介しておこう。特にこの人天例には井栄兪経合治療と原穴治療に関する濃密な内容が含まれている。難経系の治療を行うのであれば、...
2023/05/13 | category:王好古
以前『中医臨床』(171号)にて王好古(王海蔵)の鍼法「海蔵拨原法」を紹介したが、その記事を書く際にメモとして書き出した『此事難知』のいくつかの章を当サイトの記事に紹介しておこう。この天元図から鍼灸の内容に入る。 王好古の鍼灸治療 『此事難知』には鍼灸治療...
以前『中医臨床』(171号 vol.43-No.4)にて王好古(王海蔵)の鍼法「海蔵拨原法」を紹介したが、その記事を書く際にメモとして書き出した『此事難知』のいくつかの章を当サイトの記事に紹介しておこう。もちろん漢方医だけでなく、鍼灸師にとっても大いに学びにな...
2023/04/09 | category:羅天益
『衛生宝鑑』(羅天益 著)の症例を2例紹介する。ひとつは1266年のもの。もうひとつは1268年のものである。 これら2症例は当会講座の教材に使用したものであり、本記事では詳しい解説は避ける。またより詳しい解説については『中医臨床』6月号に論考を提出している...
2022/06/15 | category:脾胃論
脾胃論 三焦元氣衰旺のみどころ いよいよ東垣鍼法の締めくくりです。 『脾胃論』中巻の三焦元気衰旺では少ない文章ながらも、三焦を元気を対象とした論が展開されています。 本論に関する考察も「東垣鍼法から陰火学説を考える 後篇」(『中医臨床』2022年9月...
2022/06/08 | category:脾胃論
脾胃論 陰病治陽 陽病治陰のみどころ 本章では『内経』に記されている陰陽の法則を基盤に鍼治法が構築されています。『内経』の陰陽論に忠実に、且つその時の病態を治療すべく工夫した李東垣の姿勢が記されています。 本論の内容は「東垣鍼法から陰火学説を考える 後...
2022/06/03 | category:脾胃論
脾胃論 胃氣下溜五藏氣皆亂其為病互相出見論 の読みどころ 『東垣鍼法を理解するために…』企画の第4弾記事は『脾胃論』の胃氣下溜五藏氣皆亂其為病互相出見論です。本論は非常に興味深く且つ難解な内容だといえます。 中でも『霊枢』にある鍼法概念「同精」「導氣」が李...
『脾胃論』中巻 脾胃虚弱随時為病随病制方 のみどころ ・李東垣が提唱した陰火学説および陰火病態を理解しよう! ・李東垣は治療に鍼を用いており、その鍼法の深意を理解しよう! …と、この二点がこの記事の主旨です。 すでに原稿は書きあげ、めでたく『中医臨...
脾胃論 飲食労倦所傷始為熱中論 のみどころ 東垣鍼法について調べよう!と思い立ち、最初の記事を書いたのが2021年7月の『脾胃論の「凡そ治病、當に其の所便を問うべし」』でした。 あれからほぼ一年…。 ようやく形になり、めでたく『中医臨床』2022年6月号...
2021/10/21 | category:李東垣
金元四大家のひとり、李東垣 中国医学の発展にはいくつかの分水嶺があります。後漢代の張仲景、金元四大家による金元医学、そして明代末から清代にかけて発展した温病学派、これらの医学の発展はよく知られているところです。 本記事の主人公、李東垣は金元四大家の一人...
2021/07/21 | category:脾胃論
脾胃論の読みどころ 『脾胃論』というと一見したところ、脾胃、中焦をいかに健やかにするか?がテーマのようにみえます。 しかし、そう単純なものではないということは『脾胃論』を読めばよく分かると思います。 また李東垣の医学は鍼灸師にとっても本来なじみがある...
2021/07/02 | category:李東垣
李東垣の生命観 補土派として知られる李東垣の医学を改めて記事に挙げておきたいと思います。補土派という名から、脾胃(土)を補うことを目的とした医学との印象があります。しかし流派というものは、独自の人体観と病理観と治病観を備えています。むしろそれらが無ければ流派...
2021/04/04 | category:内外傷弁惑論, 李東垣
陰火を理解するために 補中益気湯を理解するために陰火の発生機序を知る必要があります。 陰火とは李東垣が提唱した病理観であり、後代の医家に大きな影響を与えています。 陰火を理解するために、まずは李東垣その人の言葉に素直に耳を傾ける必要があります。 ...
医王とも呼ばれる補中益気湯 補中益気湯は別名「医王湯」とも称し、補中益気湯への信頼やその実績が感じられます。現代では補気剤の代表格としてもよく知られていますが、果たして私たちは補中益気湯のこと正しく理解できているでしょうか? 補中益気湯を理解するにはそ...
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