東京講座では『臓腑経絡のキホン』と題して臓腑と経絡の基本と臨床応用を勉強します。
なぜ臓腑経絡をキホンから学びなおすのか?
東洋医学を現場で実践するには、学校で覚えた経穴・経絡の知識では十分とは言えません。
「東洋医学は面白いけど、現場では使えない…」
「陰陽五行は知ると興味深いけど、医学的にはどうなの?」
「臓腑弁証も勉強になるけど、実際に臨床に使うとなると…なんだか難しい。」
私が学生の頃はこんな声を耳にしたことがあります。もう20年近く昔の話ですが、おそらく今も同じような声をつぶやいてる人はいるかと思います。
東洋医学が現場で使えないと感じるのは当然だと思います。なぜなら実践で使うための知識が絶対的に足りていないからです。学校で習うのは基本の中の基本です。
基本をしっかり押さえないと応用の段階に入っても混乱してしまうのは当然のことです。
基本と実践の間のステップをしっかりと学び理解することが必要です。この臓腑経絡のキホンではこの基本と実践の間を埋める学びを行います。
ただし「東洋医学を学ぶのは初めて…」「久しぶりに東洋医学に触れるのですが…」という人も安心して学べるように、丁寧に基本を学ぶことを大事にします。
[足陽明胃経の勉強会風景]
あと少し東洋医学を勉強すれば変わるのに…
鍼灸は臓腑と経絡のつながりを応用して治療しています。
[手太陰肺経の図](※1)
東洋医学的な鍼灸で人の体を治療するには、臓腑の性質・機能を理解し、経絡の流れを把握していないと難しいことです。
しかし残念なことに、経脈の流注・臓腑の性質をよく学ばないうちに臨床で試して、東洋医学に不安を抱く鍼灸師は多いように感じます。これは実に勿体ないことです。
あともう少し必要なことを知っていれば、東洋医学としての鍼灸で治療できただろうに…。
そんな鍼灸師さん、鍼灸学生は少なくないと思われます。
もちろん、東洋医学以外の鍼灸の選択するのであればそれも良いことなのですが、東洋医学への想いを捨てきれず、それでいて不信感も捨てきれない…といった迷いにある鍼灸師も少なくないのがもったいないと思うことです。
当会の勉強スタイルは…
当講座では『臓腑と経絡のキホンを、ひとつずつ理解していこう!』という目的で有志の仲間と勉強していきます。
使う教材は『霊枢』経脈篇をベースにした『臓腑経絡詳解』(岡本一抱 著)を読み進めていきます。
この書であれば、臓腑の性質、経脈の流注、金元医学的な生理学、生薬の知識も少々…などに触れることができます。
この書をテキストにした理由はいくつかあります。
いきなり『霊枢』から始めると難しいと拒否反応を示す人が多いだろうという点。ま、文字数は増えますが読みやすいのですね。
読みやすさの理由として、陰陽五行をベースに説明されている点。東洋医学の魅力のひとつは陰陽と五行です。
陰陽五行説を非実用的だ!という人も、陰陽五行に関心は持っているんですね。物事の性質を2と5に分けて考えることで、収束させて展開する感覚をイメージしやすいです。
また、生薬の名前も随所に散りばめられていますので漢方に興味がある人にもおすすめです。何度も生薬の名前を目にするうちに覚えてしまうことも多いです。毎回ではありませんが、漢方薬や生薬の試飲会も行っています。
[漢方薬の試飲も行う]
東洋医学の基本を学び、そしてディープな古典医学に入る入り口としても良いかと考えています。
『ディープで濃い東洋医学には、まだ敷居が高い…』
『でも、東洋医学について知識・智恵を得たい』
という方には向いている講座だと思います。
ゆっくりと、それでいて確実に学びを深めて、一緒に東洋医学的な鍼灸師としての実力を備えていきましょう。
当講座は東京にて第1日曜日に行います。
[時間]は10:30から16:30まで
[参加費用]は6,000円です。初参加の方は4,000円です。
※継続して参加される場合は別途 年会費が必要です。詳しくはコチラでご確認ください
[定員]10名
[難易度]初級から参加できます
[持ち物]は勉強道具、白衣、スリッパ、タオルケットまたは毛布(実技に使います)
※実技に使用する治療道具は当会で用意します。使い慣れた道具の使用を希望する場合はご持参ください。
[当日スケジュール]午前に実技や課外授業、午後に座学を行います。
※漢方生薬の試飲は午後に行うことが多いです。
[会場]アシル養生堂(Studio Libra)(東京都品川区戸越1-20-11)
会場へのアクセスはコチラ。
会場への問合せは鍼道五経会にご連絡ください。
※講座に関する質問でアシル養生堂薬店に電話・メールすることの無いよう宜しくお願いいたします。
[お申込み]以下のメールフォームからお願いします。
過去の「臓腑経絡のキホン」のようすを紹介
11月の「臓腑経絡のキホン」第6回
12月の「臓腑経絡のキホン」第7回