伝統医学の一貫性と多様性を学ぶことで道理に至る
2023/11/18 | category:内島保定
『古方節義』(1771年)の麻黄湯の項目を紹介します。麻黄湯の説明では各生薬の役割りが具体的に記されおり、麻黄湯の方意をイメージしやすい内容となっています。 他の医書における麻黄湯の方意と比較しながら読むとよいでしょう。 ※『(経験)古方節義』京都...
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2023/11/15 | category:内島保定
内島保定氏の『古方節義』(1771年)の桂枝湯についてはみてみましょう。桂枝湯の項目では、各生薬の役割りについては詳述していませんが、この書は方剤における構成生薬の役割りについて解説してくれる書です。 ※『(経験)古方節義』京都大学付属図書館より引用...
2023/11/12 | category:黄帝内経 霊枢
霊枢 五癃津液別第三十六のみどころ 五癃津液別第三十六には「津液」に関する情報が記されている。人体における水分の分類や動きについて詳細な情報が記されている。一般的にも東洋医学の知識として、人体を構成する要素の一つとして「氣・血・水」の存在はよく知られている。...
2023/10/15 | category:原南陽
原南陽の医学観 前章では診断における病因・病本について解説されていました。本章ではその診断の精度を上げるために、主客すなわち主証と兼証とに分け、病理を立体的に組み立てる法を示しています。 ※『叢桂亭医事小言』(「近世漢方医学書集成 18」名著出版 ...
伝統鍼灸にて治療を行うからには… 「病因」は診断に関する章です。鍼灸師にとっても診断は必要不可欠な仕事です。 言うまでも無いことですが、東洋医学・伝統医学には独自の診察法があります。脈診・腹診や切経といった切診をはじめ、望診・聞診・問診の四診はよく知られて...
2023/10/08 | category:黄帝内経 霊枢
霊枢 脹論第三十五のみどころ 脹論にも衛気と営気に関する記載がある。脹という病名から浮腫や腫れなど“水”を主体とする病にもみえる。しかし本文文脈から察するに、どうも水の病ではないようである。氣分における陰陽、すなわち衛気と営気の関係をいかに理解するか?が、本...
2023/09/18 | category:傷寒論
張仲景の少陽病編 いよいよ三陽病の最後、少陽病編に入ります。この編はこれまでの太陽病上・中・下編、そして陽明病編に比べて驚くほどボリュームが少ないのが印象的です。 しかし、条文が少ないからといって侮ること勿れ。『素問』にも「太陽為開、陽明為闔、少陽為樞(太...
2023/09/16 | category:傷寒論
陽明病の特性 陽明病はその名の通り、陽気の勢いが盛大で、それに伴い病勢も強いものがあります。「不悪寒、反悪熱」や「身熱」「汗多」などの表面に現れる熱性所見が多く、陽性の強さは六経病の中でもトップといえるでしょう。 そして陽明ですので、胃腑・大腸腑といった裏...
2023/09/12 | category:傷寒論
傷寒論医学に組み込まれる経穴処方 前記事『宋版傷寒論』太陽病上編①にて、鍼灸師にとっても『傷寒論』は学ぶべき医書であると書き、その理由として「病理(病伝)」を挙げました。もちろん鍼灸師必学の理由は他にもあります。 『傷寒論』にはいくつかの経穴が記載され...
鍼灸師になじみの深い『傷寒論』 前記事『宋版傷寒論』太陽病上編①にて、鍼灸師にとっても『傷寒論』は学ぶべき医書であると書き、その理由として「病理(病伝)」を挙げました。もちろん鍼灸師必学の理由は他にもあります。 『傷寒論』には鍼灸治療に関する条文がいく...
2023/09/03 | category:傷寒論
鍼灸師にとって『傷寒論』を学ぶこと 『傷寒論』は漢方を学ぶうえで必学必修の書といえます。 また鍼灸師は現在の日本では東洋医学を専門的に実践する立場の一人であります。鍼師・きゅう師免許が、漢方を取り扱う資格ではないにしても、漢方(湯液)医学を学ぶことは、鍼灸...
張仲景の苦言 「傷寒卒病論集」いわゆる『傷寒論』の序文を紹介します。この『傷寒論』の序文は古典文献の序文の中でもよく知られたものだと思います。なぜ現代でもよく知られているのか?その理由の一つに張仲景の苦言が記されているからだと思います。 建安(196-...
2023/08/23 | category:内藤希哲
補法は何のために行うのか? 内藤希哲の医書『医経解惑論』から、下法五方論を学びます。とくに補法が好きな鍼灸師にとっては学ぶべき内容でしょう。 傷寒論を勉強すると、汗吐下法の理解が深まります。では汗吐下は何のために行うのか?そして補剤はなんのため処方し、...
2023/08/20 | category:内藤希哲
代表的な六つの補剤を学ぶ 江戸期の俊英 内藤希哲の医書『医経解惑論』から、補虚枢要六方の論を学びます。補剤はその名の通り、虚に対し処方され氣血水を補う方剤です。とくに補法が好きな鍼灸師にとっては学ぶべき内容でしょう。 本記事は当会講座「鍼灸師の鍼灸師に...
鍼薬双修のテキスト 本記事は当会講座「鍼灸師の鍼灸師による鍼灸師のための漢方~鍼薬双修~」のテキストとして使用します。 鍼薬双修では、まず江戸期の俊英 内藤希哲の医書『医経解惑論』から学びます。本記事では「桂枝湯麻黄湯の論」を紹介します。 ※『医...
2023/07/28 | category:脾胃論
『脾胃論』における清暑益気湯 前記事『清暑益気湯について 『内外傷弁惑論』暑傷胃氣論より』では清暑益気湯について、その構成生薬と方意について紹介しました。 本記事では『脾胃論』の長夏湿熱胃困尤甚用清暑益気湯論から、清暑益気湯・適応症の病態(以下、清暑益気湯...
2023/07/28 | category:内外傷弁惑論
清暑益気湯について 酷暑・猛暑が続きます。昨今は熱中症や脱水症状の注意喚起が主となり、“夏バテ”という言葉も遠い昔の言葉のように感じます。 この昔の言葉(?)夏バテに処方される定番といえば“清暑益気湯”ではないでしょうか。 清暑益気湯は李東垣が考案し...
2023/05/15 | category:王好古
天元図・地元図ふたたび… 王好古(王海蔵)の鍼法を簡略紹介するシリーズ・その5である。今回紹介する「天元図」はその3の「天元図・地元図」の補足のようである。しかし私の力量では十分に詳解できないので、簡略な紹介に留めさせていただく。 ※『医学綱目』京...
2023/05/14 | category:王好古
『中医臨床』(171号)に「海蔵抜原法」に関する論考を紹介したが、その際にメモとして書き出した『此事難知』のいくつかの章を当サイトの記事に紹介しておこう。特にこの人天例には井栄兪経合治療と原穴治療に関する濃密な内容が含まれている。難経系の治療を行うのであれば、...
2023/05/13 | category:王好古
以前『中医臨床』(171号)にて王好古(王海蔵)の鍼法「海蔵拨原法」を紹介したが、その記事を書く際にメモとして書き出した『此事難知』のいくつかの章を当サイトの記事に紹介しておこう。この天元図から鍼灸の内容に入る。 王好古の鍼灸治療 『此事難知』には鍼灸治療...
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