伝統医学の一貫性と多様性を学ぶことで道理に至る
2023/04/20 | category:曲直瀬道三
医たる者のための五十七ヶ条 曲直瀬道三の書『切紙(きりがみ)』には「五十七箇条」なる章がある。 医が慎み持つべき教え、即ち医家が己を戒め心に持する法を記している。 五十七ヶ条といえば、近代には浅田宗伯の「栗園医訓五十七則」(『橘窓書影』に収録)があるが、...
読む
2022/12/11 | category:原南陽
原南陽の腹候のみどころ 原南陽の腹候(『叢桂亭医事小言』収録)には、腹診に関して概論的に記されている。しかし概論的とはいえ、実践的な要諦が記されている。前章の脈論と併せて習熟しておくべきであろう。とくにキーワードとなるのは「腹診と呼吸」「動気」「心下と水気の...
2022/12/10 | category:原南陽
原南陽の医学観 前回「医学4」では「傷寒論医学の基盤となる気の動き」について詳述されていた。今回の「医学5」は産科に及ぶ。妊娠・出産の道理、そして世界に誇るべき江戸期の産科学の発展などについても紹介されている。 ※『叢桂亭医事小言』(「近世漢方医学...
原南陽の医学観 前回の「医学3」では古方派の有名人たちを紹介した。江戸期における傷寒論医学の再興である。今回の「医学4」ではこの傷寒論医学のベースとなる生理学・人体観について詳述されている。 むろん『傷寒論医学だから漢方のことで、鍼灸師には関係ない』なんて...
原南陽の医学観 前回の医学2では鍼灸や脈診、四診そして人の生死を知ることについて論じられていた。また印象に残るのが「古を学ぶを学者の要とす」という言葉である。まさに稽古という言葉そのものであるが、今回の内容も現代人の我々にとってはまさしく古を知る内容となって...
原南陽の医学観 原南陽の著書『叢桂亭医事小言』に収録される「医学」編を5部に分けてスタートした。第一部では、医学を学ぶことの難しさや意義を医学史の観点から指摘。また傷寒論を学ぶ意義を臨床的な観点からも説いている。(詳しくは医学1へ) 今回の第2部では ...
原南陽の医学観 以前、原南陽の脈論について本サイト記事にて紹介した。(「原南陽の脈論」)。この脈論をきっかけに原南陽の医学について興味が湧いたのだが、となると、原南陽の医学観をまずは知らねば!と思い立ち『叢桂亭医事小言』の第一章「医学」について記事にした次第...
2022/11/05 | category:和田東郭
和田東郭の術を極める姿勢 先日(このとき)、松田博公先生から“全身鍼灸師”との称号をいただきました(笑) 「…子どもと一緒に稲を植え収穫し、昆虫や小動物と戯れ、山岳修行をし、そして臨床する。そうあってこそ、全身の一挙手一投足が鍼灸師であり得る。患者さんも信...
和田東郭とは 和田東郭(1743-1803)は江戸期の名だたる医家の一人です。 生れは摂津の国(今の大阪府高槻市あたり)、幼少の頃は、伊丹の竹中節齋に学び、長じて後は大阪の戸田旭山に入門。さらに二十六才になり吉益東洞の門人になったという。しかし東洞の衣鉢は...
2022/08/10 | category:原南陽
原南陽の脈論のみどころ 原南陽の脈論(『叢桂亭医事小言』収録)には、興味深い脈診法が記されている。脈診法というより脈診観というべきであろう。とくにキーワードとなるのは「押し切れ」と「打ち切れ」であり両者を結ぶ「胃気」である。これら3つのキーワードをいかに理解...
Menu
HOME
TOP