伝統医学の一貫性と多様性を学ぶことで道理に至る
2021/06/29 | category:幼科要略
これまでのあらすじ 前回「幼科要略」は概論的な内容、例えば小児特有の基本体質、そして葉天士以前の小児熱病に対する治法などについてザっと学びました。特に小児は純陽の体ですので、進行の早い熱病には抜群に相性が良くありません。病伝速度が速い熱病に対し、攻防の選択を...
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2021/06/23 | category:幼科要略
葉派医学は『温熱論』で十分か? 温病学派を学ぶべく、最近まで葉天士の『温熱論』を記事にしていましたが、どうもスッキリしない点が残されています。 確かに衛気営血弁証や舌診・癍疹など熱病に対する診察と診断の有為性は分かりました。が、『温熱論』だけ読んで葉家医学...
2021/06/23 | category:発表資料
『中医臨床』2021年6月号、杏林春秋のコーナーに寄稿させていただきました。 「陰火学説を素霊難および脈診の観点から考察する」と題し、李東垣が提唱した陰火学説についての論考をあげています。 東洋学術出版社さんのサイトでは【読みどころ】記事のひとつに...
2021/06/21 | category:温熱論
衛気営血弁証だからこそ婦人の熱病を… いよいよ『温熱論』の最終章、婦人の温熱病です。 なぜ同じ温熱病なのに、男女を分ける必要があるのでしょうか?女性には女性特有の基本体質があります。これを無視して診断・治療はできません。 そしてなにより衛気営血弁証を...
2021/06/20 | category:温熱論
葉氏医学の望診 葉天士の医学は衛気営血弁証、そして舌診がよく知られています。しかし葉天士の書を通覧するに、葉氏一門の医学は舌診に限定したものではなく望診そのものに注力していると思えます。 その例が本章の「歯を診る」診法と前章の「癍疹」です。 本章では...
熱病における斑疹とは? 『温熱論』本文では「論舌白如粉」に続いて(?)記載されているが、内容を考慮して別記事として紹介させていただきます。 斑疹とは熱邪が余勢を駆って皮膚表面に発出した現象であり、それと同時に身体が自然に行う解肌のような現象でもあると個人的...
いろんな舌証 前章の黒舌から一転して淡紅舌の所見です。 淡紅舌といえば、平の舌証所見の一つにもみえますが、どうやら平の舌証について紹介しているわけはなさそうです。では葉天士が説く淡紅舌について読んでいきましょう。 写真は『温熱湿熱集論』福建科学技術出...
2021/06/19 | category:温熱論
いろいろな舌苔・黒苔 ベースの舌が無苔、そして烟(けむり)煤(すす)という文字から、舌に付着する黒苔の性状をイメージしやすくなると思います。 黒苔は極証(陰陽の極み)を表わす舌証として知られています。 本文でもその旨が記されています。 写真は『温熱...
2021/06/18 | category:温熱論
舌苔について 前章の「絳舌を論ず」では、舌の乾燥が津液・陰分の損耗を判定する指標としていました。 今回はその反対。東医家は津液の過多を表わす所見として舌苔を診ています。 『温熱論』に記される治療観においては湿を主対象とする局面があります。その湿濁・湿...
2021/06/11 | category:温熱論
気分の熱から営分の熱へ 前回は気分の熱が進むことで、裏(陽明腸胃)に結する証を軸に、下法適応証(下すべき証)を舌診で見極めるお話を説かれていました。 今回は気分熱が営分に侵攻する話について記されています。 『温熱論』に記される衛気営血弁証を読むと、葉...
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