大腸の腑と陽明大腸経『臓腑経絡のキホン』第2回

鍼道五経会の足立です。

毎月第1日曜日は東京にて「臓腑経絡のキホン」を開催しています。

朝の10:30からスタート、夕方16:30まで一日 実技と座学を勉強します。

今回の実技内容は・・・

1、治療の核を定める
2、治療の優先順位を決める
3、互いに情報を伝達して
4、その伝達・引継ぎを受けて治療を行う
5、但し、治療を行うのは自分が診た患者さんとは違う患者さんです。

これを図にするとこのような形になります。

なぜこのような実技を行うか?

鍼灸師はひとりで診断・治療をすることが多いかと思います。となると、個々の中で話が完結してしまうのですね。もちろんそれ自体は悪いことではないのですが、この短所として“診断の甘さ・治療の不明瞭さに気付いていない”と、そんな可能性もゼロとは言えないでしょう。

特に不明瞭になるのが“治療方針”と“治療の優先順位(核)”です。

あれこれ必要な治療を付け足していくことで、結局何がしたかったのか?が見えなくなる…。このような鍼灸治療は初級者さんにはよく見られるのではないでしょうか?

実技では、お互いに治療方針と優先順位を言葉で伝えることを課題にしました。その結果、治療方針・その順序がハッキリと意識できたかと思います。
治療方針(オーダー)を受け取った側は、治療の核と優先順位を尊重してくれれば、必要な治療を各々の判断で加えても可です。
治療に使う経穴は受け取った側が、それぞれの判断で選穴します。受け入れるのは診断と治療方針です。

…と、文字や図で書くと小難しそうな印象を受けるかもしれませんが、実際に体験すると皆さん楽しそうに治療方針を伝え合っていましたよ。

講義は大腸の腑と手陽明大腸経

そして、午後は座学の時間。「大腸の腑と手陽明大腸経」についての勉強です。


手陽明大腸経というと、商陽・二間・三間・合谷・陽谿・遍歴・温溜・下廉・上廉・手三里・曲池・・・禾髎・迎香と。
『そんなの、鍼灸学校で習ったよ』と思う人もいるでしょう。
しかし、実践で使える内容を踏まえて、東洋医学的な大腸の生理・病理・流注を勉強すると、まだまだ学ぶべきことは多いのです。
今回は内熱の病理にまで話が広がりましたね。東洋医学の勉強の楽しいところは基礎の話からいくらでも臨床の話につなげられることです。
 
お互いに考察内容を発表し合う。通常のセミナーと違い、指導を受ける・教わる…という要素を減らし、考察する・自得する…という要素を増やしました。最初は面食らうかもしれませんが、確実に臨床能力は上がります。
 陰陽・虚実・表裏の概念に加え、五行の相関、外感病…と複数の病理パターンを学びました。また臨床でよく遭遇する、内熱の発生とその病伝についても勉強しましたね。

次回の「講座 臓腑経絡のキホン」は日程の変更があり、7月30日に開催します。
会場は新宿の貸し会議室になります。

まだまだ新規メンバー大募集です。興味のある方はぜひ一緒に勉強しましょう!
こんな感想もいただいています。

勉強会は、かなり勉強不足を痛感しました。理論が身についてないときいけないと思いました。
でも、鍼灸師として必要な本物のスキルを身につけるチャンスだと思ったので引き続き参加したいと思います!!

【番外編】



恒例の打上げは笑顔でワイン(^^)

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