『中医臨床』に「中風に対する鍼薬併治」を寄稿

『中医臨床』9月号に「中風に対する鍼薬併治 ー劉完素から羅天益へ、易水派鍼法の伝承ー」と題して寄稿しました。

前回までは金元時代の医家たち、とくに易水派と呼ばれる医家にフォーカスを当てて論考を提出してきました。
張元素・張璧(雲岐子)・李東垣・王好古・羅天益です。前回は羅天益の灸法から、彼が李東垣から継承した医学についてを主に紹介しました。

今回の論考では、羅天益の医案(中風に対する症例)を紹介。前号記事の症例と対比しながらの解説を行っており、前号と併せて楽しめる構成にしてみました。

東洋学術出版社さんのFacebookでは以下のように紹介もしていただきました。

「足立繁久先生の「中風に対する鍼薬併治」の文章が,前回に引き続きオススメです。前回の灸薬併治の内容ととに,医案を通して鍼,灸,薬の役割の違いが如実に現れていてたいへん興味深い内容になっています。記事の中でも指摘されていますが,鍼・灸・薬それぞれの治法の特性を活かして戦略的に治療が組み立てられていることがよく読み取れます。(原文ママ)」

と、このようなご評価に嬉しい限りでございます。

そして本稿の記事後半には、易水派鍼法の系譜に関する考察を掲載しています。
私見ではありますが、劉完素と張元素の技術交流や、その鍼法が雲岐子・王好古・羅天益へと繋がっている様がみてとることができ、非常に面白いものがあります。

もし興味がわいた方は『中医臨床』(174号 vol.44-No.3)をお買い求めください。

また、当会メンバーも2名が「弁証論治トレーニング」に採用されました。

私の寄稿が始まった頃に併せて、彼らの投稿もスタート。
以来、コツコツと投稿を続けています。このように努力を継続する姿が見られることも嬉しい限りです。

鍼道五経会 足立繁久

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