鍼道五経会の足立です。
先日の第4日曜日は講座「生老病死を学ぶ」を開催しました。
第1回のテーマは小児はりの概論です。
今回は初めて参加される方が2名、一緒に勉強できる仲間が増えるのはテンションが上がります。
さて、鍼灸師は“生老病死に関わることが多い職業”だと思います。
このお子さんは生後7日程の赤ちゃん。
産院を退院してすぐにご来院してくれた赤ちゃんです。
お母さんへの産後ケアはもちろん、新生児への小児はりケアも行いましたよ。
妊婦さんに鍼灸ケアを行う鍼灸院も増えていますし、
お子さんに小児はりを行うのは昔からの定番です。
また老年期やターミナルケアに鍼灸を行うことも多いかと思います。
このようにみると、妊娠期の生理学・病理学を学ぶことは必須であり、
当然、小児科も学んでおく必要があります。
もちろん、東洋医学としての小児科、産科、婦人科…そして老年科です。
この辺りのメリットは講座案内にも書きましたが…
知っておかないければならないのはメリットだけではありません。
重要なのは“その安全性と危険性”です。
治療する側が、安全性と危険性を把握しておかなければいけません。
安全性や治療効果と危険性は表裏一体です。
(危険性については後日に書きます)
どのようにして病・症状が生まれたのか?が分かれば
どのように効かせることができるのか?が分かります。
となると…
どこまで効くのか?が予測できるようになります。
予測が立てられると、患者さんのリアクションも想定しやすくなります。
「よく効いた!」のなら次の治療に活かせます。
「効かなかった。」としてもその情報も次の治療に活かすことができます。
筋道だった診断と治療であれば、有効でも無効でも、
その結果はすべて有益な情報となるのです。
このように筋道立てて情報を活用できることが診断・治療の条件のひとつです。
さて、小児はり概論では、午前は腹診実技を行いました。
お子さんに行う腹診の感を、実際に手を取って指導
子どもではなく大人のお腹ですが、お互いに触ることで感触も覚えやすいかと思います。
私は小児腹診は夢分流腹診を中心に使っています。
その理由は講座で説明しましたね。
大人の治療も同じく夢分流腹診が主ですが、当然ながら診かたは変わってきます。
小児の特性を踏まえた実際の腹診の手順を実演を交えて紹介しました。
またその際のお母さんに対する接し方も紹介しましたね。
午後の部は座学です。
講義の内容は小児科概論。
子どもの体質を陰陽の視点、五行の視点の両面から解説。
小児はりの現場でよく遭遇する漢方薬。
お子さんにおススメの食材…などなどを概論として紹介しました。
以上の内容に加えて、夜尿症、かんのむし、チック症…等の病症、
脈診や望診など、腹診以外の診法にも話は広がり、各論に近い内容を織り交ぜて紹介しましたね。
座学の時間では、実際の小児はりの臨床話についてなどの質問も飛び交い大いに盛り上がった。
初参加の方にとっては大盛過ぎるか…と思いきや、そうでもありませんでした。次のような感想をいただいています。
とても、楽しかったです。
お誘いいただいて本当にありがとうございました。
ご迷惑をおかけするかもしれませんが、真剣に勉強したい気持ちで参加していきたいです(^_^)/
よろしくお願いします。
さすがに昨日(勉強会当日)は、、、即寝してました(笑)
脳がパンパンでした(笑)
でも、、、素直に楽しかったです。この1ヶ月消化吸収していきます。和泉市より参加の女性鍼灸師さんより
嬉しいご感想です。
ということで、次回もはりきって「生老病死」について学んでいきましょう。
来月は小児はりの各論に入ります。
本講座「生老病死を学ぶ」は毎月第4日曜日に定例開催します。
新規メンバー募集&大歓迎していますので、興味のある方はぜひご参加ください。
小児はり医学を丁寧に学んでいきましょう。
鍼道五経会 足立 繁久
申込みは下記メールフォームから