伝統医学の一貫性と多様性を学ぶことで道理に至る
2022/04/18 | category:奇経八脈攷
帯脈為病について 奇経八脈の病に関する章もとうとう最終回です。本章では帯脈の性質について詳しく述べられています。また帯脈と関係の深い病邪、さらに多様な病理パターンが記されている点では、他の奇経為病と少し趣きの異なる印象を受けます。 帯脈が持つ特殊性について...
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帯脈について 李時珍による『奇経八脈攷』では奇経について実に詳しく説いていただき、奇経について不勉強な私にとっては至福の時間でありました。しかしその至福のときもそろそろ終わりを迎えようとしています。 RPGに譬えるなら“ラスボスと最後の闘い”の前に覚えるほ...
2022/03/23 | category:奇経八脈攷
督脈為病について 前章の「督脈」に関する記述はとてもとても濃い内容でした。それとは打って変わって、今回の「督脈為病」の内容はあっさりしています。李時珍もペース配分を意識していたのでしょうか。前章の濃い内容に打ちのめされた人は安心して「督脈為病」を読んでくださ...
督脈について 前章「任脈」では一見シンプルにみえた任脈の流注が、意外なほど複雑な交会関係を持っていいたことが明らかになりました。そして今回の督脈はどうでしょうか。 督脈と交会関係にあるのは足少陰腎経・足太陽膀胱経・陽維脈・手陽明大腸経・足陽明胃経・任脈...
2022/03/21 | category:奇経八脈攷
任脈為病について 「任脈為病」で記される病症群は任脈の性質をより色濃く表わすものであると思います。 任脈の任は姙(妊)の意を含むという言葉もあるほどで、また「陰脈の海」という別名からも、血と深く関与する奇経にも思えます。しかし李時珍が示す「任脈為病」の情報...
2022/03/21 | category:難経
難経 五十五難のみどころ 本難には「積聚」についての情報が記されています。積と聚はそれぞれに違いや特徴があります。 五十五難では積聚それぞれの「病位」「形状」「症状パターン」が記されています。これらの情報は診察・診断そして治療法の決定に直結するものです。 ...
2022/03/20 | category:奇経八脈攷
任脈について 「陰脈の海」と称される任脈。本章では陰脈の海たる所以として、各経各脈と任脈との交会に関する情報が記されています。 正経では足の三陰経(肝経・脾経・腎経)と足陽明胃経・手陽明大腸経、そして奇経では陰維脈・衝脈・督脈の計五経三脈が任脈と交会し...
2022/03/17 | category:奇経八脈攷
衝脈の病といえば 衝脈の病といえば「逆気」「上衝」「衝逆」がよく知られています。しかし衝脈の流注や特性を理解することで、衝脈を用いた病症・治療をより深く解することができます。 本文では病症面から衝脈をより深く理解することを試みています。 ※『奇経八脈...
衝脈について 『奇経八脈攷』も半ばを過ぎました。今回の主役は衝脈です。 衝脈といえば「一源三岐」。任脈と督脈と起源を共にし、胞中より起こるという奇経です。胞中に起こるという点では生命力に直結します。また胃経と腎経との間を並走する流注を持つ点も生命力に深くか...
2022/03/15 | category:奇経八脈攷
これまでのあらすじ 久しぶりに『奇経八脈攷』の記事更新です。 前回までは「陰蹻脈」「陽蹻脈」と続きましたので、今回は「二蹻為病」です。 「二蹻為病」では陽蹻脈、陰蹻脈の病症が記されています。「陽緩陰急」「陰緩陽急」「瞋目」「瞑目」といった陰陽蹻脈の病症を...
2022/03/13 | category:脈経
これまでのあらすじ 第一章は脈象24種、第二章は平旦から天地と人を繋ぐ脈、第三章は陰陽に区分することで脈を三界する内容、そして第四章は脈を中心とした生理学の話でした。 今回、第五章の平脈視人大小長短男女逆順法は平脈に関するお話。ひと口に平脈といっても、その...
2022/02/01 | category:脈経
これまでのあらすじ 第一章は脈象24種、第二章は平旦から天地と人を繋ぐ脈、第三章は陰陽に区分することで脈を三界する内容でした。 今回の弁尺寸陰陽栄衛度数 第四は生理学に関するとても重要なお話です。 ※『脉経』京都大学付属図書館より画像引用させてい...
これまでのあらすじ 第一章は脈象24種に関する内容、第二章は平旦という概念を通じて人と天地を繋ぐ脈の意義という内容でした。 今回は脈を陰陽(寸尺)に分け、その間に位置する関の話です。 ※『脉経』京都大学付属図書館より画像引用させていただきました ...
2022/01/31 | category:脈経
これまでのあらすじ 前回・第一章では「脈形状指下秘訣」として24種の脈象を学びました。 とはいえ、一つ一つの脈象について詳しく解説したわけではありませんが、王叔和の脈診学の特徴を紹介できたかと思います。 さて本章では平脈早晏法として平脈をみるに相応し...
2022/01/23 | category:脈経
これまでのあらすじ 前回の『脈経』紹介記事で「脈状の説明に比喩表現がほとんど使われていない点は評価すべき」といった趣旨のことを書きました。その脈状説明にあたるパートが本章の「脈形状指下秘訣」です。本章では24種の脈が紹介されています。 王叔和は24種類...
『脈経』のあらすじ 脈診書の中でも『脈経』はよく知られています。著者の王叔和もよく知られた人物です。 王叔和は後漢-西晋の時代の人(生没年には諸説あり)で、歴史に詳しい人なら三国志の時代に生きた医家というとイメージしやすいのではないでしょうか。 三国...
2021/12/28 | category:難経
難経 二十一のみどころ 脈診章の最終回となる二十一難にたどり着きました。二十一難ではスタート地点である一難に回帰する内容にもなっています。 「形病みて脈の病まざるは生くると曰う。脈の病みて形の病まざるは死する」 脈診の本質を問うテーマで締める難経脈診...
パッと見、意味不明な二十難 二十難を何度か読んでみましたが、その印象は『不可解…』のひと言につきます。 どこが不可解なのか? 「いずれの臓に伏匿するのか?」と問いながらも、回答では臓について何ら触れていない点がまず一点。 また本難のキーワードである...
2021/12/26 | category:難経
難経 十九難のみどころ これまでも脈の逆順については複数の難で説かれてきました。この十九難ではこれまでとは異なる逆順について触れられています。 十九難では男女によって平脈が異なると説いています。平脈が異なるということは、異常となる脈の基準も異なる側面が...
2021/12/24 | category:難経
難経 三十三難のみどころ 難経三十三難は『一見したところ何を言っているのか分からない…』といった印象を受けやすい内容だと思います。私も初めて読んだときはチンプンカンな印象を受けました。 しかし本難では木と金の関係を引き合いに出し、さらにまた金と火との関...
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