2022年度【医書五経を読む】の新規メンバー募集

2022年度「医書五経を読む」の新規メンバー募集のご案内です。本講座で主に学ぶことは「ハリトキ(鍼と氣)」と「脈診」について学びます。

医古典からナニを学ぶ?

本講座のメインは「霊枢から学ぶハリトキ(鍼と氣)」を学ぶことです。『霊枢』はまたの名を『針経(鍼経)』ともいい、鍼の運用法について「氣」レベルで説かれています。


写真:医書五経を読むの講座風景(写真はCOVID-19流行前のものを使用しています)

鍼の技術を学ぶのも大事ですが、まずはこの「氣」について丁寧に読み解くことが大切です。その理解により鍼のつかい方は大きく変わります。
『霊枢』を読むと「氣」という言葉にも、文によって複数の意味が込められていることが分かります。この「氣」の意図を解することで、実際の鍼の運用法が変わるのです。

つまり『霊枢』などの医古典から学ぶことは技術(テクニック)ではなく鍼の術理を学ぶのです。

また、それぞれの氣に対する鍼の運用法が異なるということは、それに応じた診察法があるということです。鍼道五経会ではこれを「診鍼一致」そして「診鍼一貫」と呼び、診察・診断・鍼治の流れをロジカルに考え分析することを重視しています。


写真:鍼灸フェスタ2019で「ハリトキト…」を発表


写真:『医道の日本』2020.vol.79 No.6に「診法と鍼法を一致させる―診鍼一致―」を発表

また診察技術では主に脈診を学びます。

脈診書を読むことで脈診レベルは向上するのか

当会の他にも脈診を学べる勉強会はたくさんあると思います。ですが脈診書を丁寧に読み解き、その理解を技術レベルに落とし込み、脈診技術を向上させようという講座は少ないと思います。

「脈診書を読んでホントに脈診の腕は上がるの?」
「脈診は知識よりも指先の感覚が大事だ!」
「理屈よりもまずは経験だ!」
「論より証拠!」「百聞は一見に如かず!」

…と、このようなご意見もあるかもしれません。
書を読むよりもたくさんの脈に触れる方が技術が身に付きそうな印象を受けます。

しかし正しい知識をもとづいた経験であれば良いのですが、間違った知識をもとに積み重ねた経験というのは厄介です。
また経験を大事なのであれば、現代の少数の経験よりも過去の先人たちの膨大な経験が蓄積された脈診書から学ぶほうが優れています。

また現代人の感覚は近代思想・現代医学に基づくことが多いため、東洋医学・伝統鍼灸の理論・治療に直結させることが難しくなります。
ですが伝統医学に遺された脈診書は違います。あくまでも伝統医学・東洋医学としての世界観に法った技術ですから、技術と理論そして人体観がズレるようなことがありません。伝統医学としての脈診や伝統鍼灸を知識技術ともに身に付けたい人にとっては当会の講義スタイルは適しているといえるでしょう。

ですから当会では伝統医学としての脈診を理解し習得するために脈診書を学ぶのです。日本であれば江戸期以前、中国であれば明代以前の脈診書になります。

現在、本講座では『切脈一葦』(江戸期 中莖暘谷)を中心に『診家枢要』(元代 滑伯仁)『瀕湖脈学』(明代 李時珍)を読むことで脈診を本質的に理解することを目指しています。

鍼道五経会ならではの訓練法

文献を読むことを重視しますが、もちろん実践も重視しています。鍼道五経会独自の脈診の訓練法も行っております。

 利き酒脈診
 脈診リレー
 ウソつき脈診
 治穴分析脈診・・・etc.

以上のように遊びやワークを通じて実践にもそのまま使える技術と思考法を身につけます。

『霊枢』に脈診書…難しそうだなぁ

『霊枢も脈診も必要なことはわかった。でも難しそうだなぁ…』と思う初級者は多いでしょう。

しかし講座内容は参加者のレベルに合わせますので、まずはトライしてみてください。現在、鍼灸学校の学生さんも講座に参加しています。
またやさしい先輩も居ていて、いろいろとフォローしてくれます。先生に質問しづらい場合は先輩に質問してください。より目線の近い先輩ならではのアドバイスをしてくれます。
アットホームな気風がごく少人数の団体である長所です。


写真:実技風景・先輩が手ずから取穴・押し手を再現・指導(写真はCOVID-19流行前のものを使用しています)

医書五経を読むのセミナー情報

参加条件:鍼灸師・鍼灸学生・医療関係者で東洋医学を学ぶ意欲のある方

【日 時】:毎月第2日曜日 10:30~17:00
※祝日や学会などで日程を変更する可能性があります。
※コロナ対策による自粛・非常事態宣言によってオンラインに切り替えることがあります。

【受講費】:6,000円。初参加の方は4,000円です。
※継続して参加される場合は別途 年会費が必要です。
詳しくはコチラでご確認ください

【持ち物】:スリッパ、白衣、勉強道具
【会 場】:足立鍼灸治療院。南海高野線 千代田駅から徒歩8分程度です。

【講 師】:足立繁久(講師プロフィール

【申込先】:以下のメールフォームからお申込みください。
※記入されたメールアドレスにメールが届かないケースが多発しています。複数の連絡先を記入しておいてください。

当日の連絡先・電話番号(必須)

おすすめ記事

  • Pocket
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す




関連記事

胃の気を考える「医書五経を読む 2018.01」
『医書五経を読もう』平旦について
5月のZoom講座は関西と関東合同で小児科医学
鍼道五経会の講座風景「医書五経を読む」11月
11月で学ぶ難経鍼法の予習範囲【医書五経を読む】
望診と死脈について【医書五経を読む】第3回
医書五経を読む・第2期
日本医史学会を聴講させていただきました
夢診断と脈診【医書五経を読む】第4回
6月『医書五経を読む』は日本東洋医学会学術大会と脈診三要素
医書五経・2月は鍼の補瀉と脈診鍼治の機について
7月の大阪講座レポート(付 7月ゴケイメシ)
2021年「医書五経を読む」の締めくくり
5月の「医書五経を読む」は特殊脈診を・・・
脈要精微論を読む【医書五経を学ぶ】第2回

Menu

HOME

TOP